今、地球環境は加速度的に悪化の一途をたどっている。
私が生まれた70年前、20億足らずだった世界の人口は今や77億人に達し、近い将来100億人が射程圏内となり、正に「人口爆発」が起きている。
そして人間は、まずは飢餓からの脱出を図り、さらに便利快適な暮らしを追求するため森林を破壊し、道路を造り、橋を架け、コンクリートを打ち、ビルを建てた。
食料を確保するために、森林を畑に変え、牛や豚や鶏を大量に飼育、そのための餌を確保、海では、魚の乱獲が世界各地で起こっている。
種の絶滅のスピードはますます加速され、現在では1日に約100種、1年間になんと約4万種がこの地球上から姿を消している。
また温暖化、寒冷化、異常降雨、異常乾燥=砂漠化、それによる山火事、巨大な台風、ハリケーン、竜巻の発生等の気候の異常現象が起きている。
またこの地球温暖化の影響で、広範にわたる永久凍土の溶解が起きており、永久凍土は数十億トンに上る温室効果ガスを内包しているため、溶解によりそれらが大気中に放出され、負の循環で温暖化は留まるところを知らない。
また、長年氷に閉じ込められてきた病原菌なども解き放たれる恐れがあり、現在の新型コロナウィルスも、この世界の未知の領域を開拓したことにより出現したウィルスかも知れない。
このようなことを考えると、今回のコロナの騒ぎは、「自然の人類に対する警告」とみた方がよさそうだ。
他の動物や植物を押しのけ、人間だけがドンドンその数を増やし、みんなが贅沢な暮らしを求めようとしている状態で、今の自然破壊とか温暖化は絶対に止まらないと私は思う。
SDGsという世界的な運動が広がっているが、この運動も基本は「経済発展」を基としているように思え、もし私たちが本当に「持続可能な地球」を目指すのであれば、ここは経済発展は諦め、人口増加に歯止めをかけ、必要最低限の暮らしでみんなが我慢するしかないと私は思うのだ。
私はこのことを20数年前に学び、環境問題の講演を開催したり、勉強会をしたりしていたが、かく云う私も会社が倒産の危機に陥り、結局は会社存続、事業発展のための経済人となり今に至ってしまっており、これからの大変な異常気象とか異変を味わうであろう孫達には本当に済まないと思っている。
ただ、この会社を経営しながら、少しでも地球環境に良い方向ということを云うのであれば、当社の「高密度コイル」の話をしたい。
地球環境に貢献する技術
これからのEV時代に必要な代表的な技術は、蓄電技術とモーター技術だ。
特にこのモーターの効率化により、エネルギーが3割、4割、もしかしたら5割抑えられるとしたら、取るに足らない“コイルの技術”が、世界の省エネルギーに大きく貢献し、持続可能な世の中の実現に大きな貢献を果たすと考える。
詳しくは、当社の高密度コイルとか高密度圧縮・成型コイルの項を見て戴きたいが、当社のコイルはきちっと巻くことに特化しており、このきちっと巻いたコイルを更に圧縮したり、曲げたり、成型したりして、モーターのコアに隙間なくコイルを装着することにより、最大2倍、少なくとも3割、4割増しのモーター出力が得られることになる。
このようなモーターを搭載した車が増えてくれば、世の中は加速度的にCO2を排出するガソリン、ジーゼル車は姿を消し、このようなエコカーが主流となる。
そしてそのモーターが高効率であればあるほど、エネルギーの消費が少なく、地球環境には間違いなく良い影響を生む。
車も個人使用は無くなり、いつでもどこでもスマホでタクシーを呼べるようになり、通常は歩く、自転車に乗る、キックボードを使う等、必要最低限のエネルギーで生活出来るようになるであろう。
セルコの技術が、持続可能な世界に少しでもお役に立てることを願う。
1.環境理念・方針
1) 環境経営理念
全人類の永続のために、地球環境に調和した企業活動を行う。
2)環境基本方針
- 地球環境に調和する製品の開発に努める。
- 環境に及ぼす影響を最小限に抑えた生産活動に積極的に取組む。
- 環境に関する法律を遵守し、行政の指導及び要請に積極的に対応する。
- 環境教育および啓発活動を積極的に行い、全従業員で地球環境保全に取組む。
『スローガン』
地球環境保全のため、自ら持てる技術力と創造力を遺憾なく発揮し、環境との調和を図り、人類の繁栄を目指す。
3) 環境方針
株式会社セルコは、環境基本方針のもと、環境と生産活動の調和のため、以下に掲げる施策を知恵と創造力と行動力で推進し、地球的自然環境の保全に貢献する。
- 省エネ、高効率、高性能の製品を造り、社会に貢献する。
- 有害化学物質による環境汚染および生態系への悪影響を防止する。
- 生産活動による環境負荷を最小限にするよう努力する。
- 法の遵守はもとより、地域や顧客の環境要求を受け入れる。
- 従業員の環境意識向上を高め、全社で環境改善活動を継続的に行う。
- 地域社会とのコミュニケーションを大切にするとともに、地域における環境保全に係わる活動に勤める。
4) 環境方針の公開
本環境方針は、求めに応じ、制限無く公開する。
株式会社 セルコ
代表取締役会長 小林延行