1)常識を覆すコイル
これまで、コイル巻線というと、ただただ「安く」・・・というだけで、その巻線の密度に気を使うことがあまり無かったかと思います。
私自身は商科の出身であり、事務畑、管理畑の人間ですので、詳細なコイルの技術的な面は良く分かりませんが、10数年前当社の技術者が、このコイルの常識に反し、巻く時間よりも巻線の精度に焦点を合わせる様を見て、正直焦りました。
コイル屋としては、3秒でも、1秒でも、0.5秒でもタクトを縮めることが、最も重要でなことであり、コイルの精度は二の次、三の次だったからであります。
しかし結果的には、当社はこの精度重視の「高密度コイル」技術によって会社が救われることになったのです。
皮肉にもコイル屋の”非常識“が、今後の”常識“となって行く可能性すら出てきたということです。
「高密度コイルの断面写真(電線間の隙間が無い)」