エメラルドレイクで、写真を撮っていると、約束の9時半にガイドさんがやってきた。時間は正確である。
前日と同様5人がそれぞれ車に乗り込み、一路コロンビア大氷原へ向かう。
周りを3000m級の山々が取り囲み、途中展望台から「カラスの足」と呼ばれる氷河=「クロウフット氷河」を眺める。以前は3本の足だったようだが、その後氷河が後退し、現在では2本になっている。
ちょうどお昼近くになり目的のコロンビア大氷原に着いた。
すぐ目の前に大氷原が広がり、5,6分バスで行き、そこから雪上車に乗り換えるのだという。
気温もグーンと寒くなり、持って行ったユニクロの軽いが大変暖かいダウンジャケットを着こみ、更にその上にジャンパーを着込むと備えは万全。
ビッフェスタイルのお昼を食べた。私はカレーがあったため少しだけ盛って食べたが、やはりご飯の味がイマイチで余り美味しくはなかった。
ガイドさんの案内でまずは氷原までのバスに乗り込む。
運転手兼ガイドのお姉さんは歌手なのだそうだ。
何を言っているか分からないがお客に発した軽快なトークに反応してバスの中が盛り上がっている。
そのうちに運転しながら歌が始まった。
なんと今日本では大人気の「アナと雪の女王のテーマ」でメチャうまい。この曲や映画は、こちらでもかなりヒットしているのだろう。
日本だと、運転手とバスガイドの二人体制になるかと思うが、こちらは須らく一人で二役、運転しながら超一級の歌をお客に聴かせるところは流石カナダの面目躍如といったところか?
あっという間に、氷原に着きバスを雪上用のキャタピラではなく馬鹿でかいタイヤの車に乗り換え、氷の上を走って行く。
雪上車から降り立つと、そこは全くの氷というか雪の上、ところどころに融けた水が流れて小さな筋状の川になっている。
これが下に流れて行ってあの青い神秘的な湖になるのである。
ここの水そのモノはかなり冷たいが極く普通の透明であった。
30分ほど、写真を撮ったり、アチコチ歩いてみたりしてバスに戻り、バスを乗り継いでロッジまで戻った。
そこからジャスパーというカナディアンロッキーの終着となる街に向かう。
途中大きな滝があるという。
結構な幅もある川が急にカーブし、谷のような狭いところへ落ち込み、更に穴の空いた岩に流れ込むため、結構な迫力がある。
そこからしばらく走るとジャスパーの街に着く。
ガイドさんの話によると、最初に予定していた駅前のホテルが取れなかったため、同一料金でちょっと離れてはいるが、格上のホテルを予約してあるとのことである。
ホテルは確かに悪くは無かったが駅までは遠いため、気軽に街に出る訳には行かない。
しかしその近くにはガイドさんお薦めのステーキハウスがあるという。
夜はそこでディナーで決まりである。
そのホテルで、二日間我々の面倒を見てくれたガイドさんと別れ、明日は大陸横断鉄道に乗ってバンクーバーまで帰ることになる。
ガイドさんにお礼のチップを上げると、一所懸命固辞している。
こちらではチップを出すのが当たり前で、これが非常に面倒であったが、時々お釣りをきちっと要求しないとそのまま結構な金額をチップとして持って行かれたりするこの国で、ジェスチャーでもチップを断る姿はとても新鮮で、すがすがしく思えた。
その後、ベルボーイのチップをどうするか?まとめて払うか?それぞれが払うか?決まらないまま部屋に入り、結局二重払いとなってしまった。
こちらでは、「さっきもらったからいいです。」などという言葉はとても出てきそうにない。
さて、お待ちかねのディナーである。
多少半信半疑の部分はあったが、ガイドさんの”お薦め”を信じて、ホテルから5分位歩いてステーキの店に行った。
運よくスンナリ5人座れた。
とにかくこちらの料理は量が多いため、とてもひとりずつという訳には行かない。
適当に選んでみんなでシェアする。
最初のサラダが美味しい。
大体料理は一品でも美味しければ後は押して図るべし・・・である。
果たして出てきた肉は・・・・!?
これが例の赤身の肉ではあるが大変美味しい!
当たりだ!
5人で3人前位で、量もちょうど良い。
久しぶりの美味しいディナーを満喫した。
ついでにデザートにアイスも頼んだが、これもかなり大きかったので、みんなでつついて食べた。
翌日は、いよいよ大陸横断鉄道に乗ってバンクーバーに戻る。
ガイドさんから今現在2時間遅れている・・と聞いていたが、明日までには戻るだろうと思って誰もあんまり気にも留めず、その夜は、美味しいステーキも食べたし、満足して明日の「夢の大陸横断鉄道」の豪華列車を夢見て早めに寝た。