シン・二ホン…その一

安宅和人著

この本は昨年2月に発刊されているが、私は最近この本を読み、衝撃を受けた。
当社では、毎日勉強会を開催しているが、その一環としてこの本をとりあげた
私はいままで日本は、世界に誇るべき「最新技術」を持つ国、「先端技術」の国と思っていたのだが、全く違っていた。
この大変な技術革新の時代、とりわけ情報革新の時代の20年間、日本はこの科学技術分野において、そして他の産業においても、かなり遅れを取ってきていることを知らされたのだった。
安宅氏は「これからも日本が、ある程度以上に豊かな国で居られるか」という問いについていえば、ほぼNOという答えがでてくる。ここまで見てきたとおりの現状で、このまま経済的な推進力を失ってしまえば、この国はそれ程遠くない未来に半ば中進国になることが見えているからだ。」…と云っている。
また、「自分を取り巻く現実を直視できないのは人の常だが、それにしても、この世の中の変化と意味合いをファクト(事実)に基づき、全体観を持って語る建設的な議論はとても少ない」…とも云っている。

 一章
 データ×Aiが人類を再び解き放つ - 時代の全体観と変化の本質

  誰もが、あえて出る釘になる
  決意をしなければ、
  時代はひらかれない。
           ― 岡本太郎

Ai×データ時代における日本の再生と人材育成
1、人対AI
  囲碁での勝負・・・AIの完全勝利
  AIは3週間で3000万回の対局が出来る
  方や、人間は一日一局30年で1万1,000局
  圧倒的な訓練量の違い

2、AIの能力
<識別>
  町中のセンサーで、即時に発砲地点を通報する
  顔画像だけで双子まで明確に判別する
  一筆見ただけで贋作を見破る
  世界最高レベルで皮膚がんの識別を行う
  動画を読唇する
  200mは離れていても心臓の鼓動で人を判別する
  歩き方から人物が誰か、認知症に羅患しているかを判別
<予測>
  電車の現在の状態を自動で察知し、問題がある場合は、事前に代替え路線を提案する
  人の購買欲の高さを予見する
  成功するスタートアップ会社を判別し予測する
  機械が壊れることを1ケ月前に予測する
<実行>
  複数言語の翻訳を瞬時に行う
  モノクロ写真に色を付ける
  モネやビートルズのような特定のアーティストの作品の芸風を学習し、酷似したスタイルで新たな作品を作る
  リアルタイムで表情と声を他の人物像に移し替える
  様々な物体のピッキング作業試行錯誤を通じ学習する
  乗車中360°を常時モニターし、周囲の交通事故に巻き込まれることを防ぐ

3、生産性
人類は2000年間で約二倍の効率になった。その後の100年で50~100倍に、これから数十年後にはもう一段跳ね上がるだろう➡指数関数的な驚異的な曲線を描く
・ディープラーニングは多用途には使えない➡用途に沿った大量データ/経験が必要
AIは、データが増えれば増えるほどその能力を発揮する。(上記の例)

4、AIとは、「速い計算環境、もしくは計算機(コンピュータ)に、情報を処理したりパターン学習したりするための情報科学技術(アルゴリズム群)を実装し、最終目的に即した膨大な訓練を与えたものだ
 早くいえば、「膨大なデータにより膨大なシュミレーションを繰り返した超高速計算機」…と云うことだ。
 マシンには人間のように経験から類推する力がないため、データがないモノ、少ないモノには使えない。

データ×AIテクノロジーの身近な例
 ①米国で100年以上同じ服を作っているリーバイスが、導電繊維を織り込んだジージャンをGooGleと共同で開発し、袖口をなでたり、タップしたリスルだけで音楽を聴けたり、ナビの機能が働くようなスマホ連動型のジージャンを2017年9月に売り出した。
 ②中国、アメリカの無人の店舗。➡お客は買いたいものを自分のバックに入れて店を出れば、スマホで自動的に支払いがされるシステム。
 ③中国のスーパーで、タグが紙ではなく電子インクで、商品の情報が記されており、スマホで読み取ると、更にその商品の詳しい情報が解る。
 ④米国のスタートアップの会社は、垂直な壁に野菜を植え、横からのLED照射により最小の農薬、肥料で野菜を育成している。季節性も、気候も超越し、都会のビルの中でも栽培が可能。
 その多くの仕事が機械に置き換わるため、私達は、より難しい問題に集中できるようになる。また、情報が素早く可視化されるため、意思決定が正確でスピーディーになる。

データ×AI活用の基本ループ
 1、サービス価値
 2、ユーザ数・ユーザ利用
 3、データ・状況把握
 4、アルゴリズムの性能が上がる
 5、打ち手の質の向上
このサイクルがぐるぐる回ることにより、学習が高まり、サ-ビスが飛躍的に向上する
・各分野では早い者勝ち。TQC等も本質的な影響を受けるであろう。
・データは持っている人と、それを必要とする人が繋がらなければ価値を生まない。
・個人情報漏えい防止ということで、データの拡散を規制する方向があるが、これは自社で様々なデータを持ち、それを1社で使えるメガプラットフォーマーのGAFAとかBATJとかが圧倒的な力を握る世の中となる。
・どこでもデータを繋がりやすくし、データの利活用をオープンに出来る国や市場が、人類の未来を産み出す“場”となる可能性が高い。
・またこの世界では、パーツの何もかもを自分で作り込む必要が無い
Uberは地図はGoogleに決済システムはBraintreeに、通話・SNS機能はTwilioに任せることでサービスを迅速に立ち上げた。これを”マッシュアップ”という。
何もかもブラックボックスにして競争優位にする時代は終わりつつある
・ソニーの新型aiboは,月々2980円取られるが、この各aiboのデータは毎日クラウドに送りこまれ、これをベースにアルゴリズムが進化し、またそれが各個体にフィードバックされるため、飼い主から見ると、aiboが日々進化しチャーミングな存在になって行く。
このaiboと同じことが、これから多くの商品やサービスに起こって来る。その商品やサービスは学習し、変化し続ける。つまり半ば生きている状態になる
テスラの車は「走るスマホ」と呼ばれる。
このようにあらゆるものがIOT化し、リアルタイムででメンテナンス、そして顧客対応が可能になる。これからは産業の多くのモノが複合機のようになり、各事業者はこれまでとは比較にならないほど顧客と長い取引をすることになる

5、キカイは分子レベルでデザインする時代
 分子レベルのキカイになると当然ながら、エンジンもモーターも不要。化学的なエネルギーで動く。(2016年にノーベル賞受賞=15,6年前から研究していたということ
 人間すらデザイン可能な時代になった。2018年11月に遺伝子改変した胚から本物の人間の子供が誕生した
 世界の重心が急速にアジアに戻りつつある。
 中国は遅くとも2030年までに米国を追い越して世界経済、情報科学のトップになる。
 インドも中国に続く。
 マイクロソフトのCEO,グーグルのCEOは共にインド系だ。
このような地政学的な重心の変化は日本にとっては千歳一隅のチャンスと云える。現在トップの米国と同盟関係にあり、次のトップとなる中国の隣国

6、未来の方程式
1900年のニューヨークの写真…馬車が沢山走っている。
1913年     〃    …車で溢れかえっている。馬の代わりに車の世話をする産業が一気に花開いた。
                たったの13年!
2007年にi-Phoneが生まれてから12年、世界のPCの出荷の7割がスマホになり、インターネット利用の半分を超している。(2019年)
アマゾン、アップル、アルファベット、フェイスブック、テンセント、アリババと世界の時価総額トップ10の企業の半分以上がスマホ関連業務を本業とするのは当然といえる。

質的に変わる富を生む方程式
テスラが企業価値でGMを抜いた。(今はトヨタも抜いた)…売上はGM、トヨタ、VWの1/30以下。
特に留意すべきは、これらのスタートアップ企業は、それまでのIBM,GE,ウォルマート等の巨大企業から生まれたのではないという事実だ。
全く見えないところから新しいゲームが始まり、そこに参加しなかったために、今じり貧となってきているのだ。
これは、極限的な下剋上の時代に突入している。オールドエコノミーのど真ん中にあった自動車産業で起きたようなことが、これからあらゆる産業で起きる可能性が高い。
これまでは「スケール」をとり。大きな売上、付加価値、そして利益を生めば企業価値に繋がることが、富を生む方程式だった。しかし、これからは、「未来を変えている感」が企業価値になり、これをテコに投資し、最終的に付加価値、そして利益に繋がるという真逆の流れになった

ld  Game             New Game

市場でのプレゼンス・寡占      未来への期待感・寄与

既存の枠組みの中での規模と     既存の枠組みを超えICT、技術革新を

効率の追求             テコに世の中をアップデート

既存のルールでのサバイバル     ジャングルを切り開きサバイバル

スタートアップには大企業のような信用はないが、逆に重荷になるような資産や組織が無い。必要な人員だけで成り立ち、お荷物になる人が居ない。
自由奔放に人や金を集めることが出来る

主要先進国は人口調整局面に突入
 これらの既に大きなシェアを持つ大企業は、この人口減少のマクロトレンドは負の方向に働くが、伸びしろの大きなスタートアップには、全く影響しない。企業価値の下剋上が起こりやすい理由の一つはここにある。
 アジア、アフリカも遠からず人口調整局面に陥って行く
 単にリアル空間でのスケールメリットの時代は終了した。技術をテコに世の中を刷新、アップデートできるような企業に事業価値が生まれるようになったのだ。
 電話、計算機、PDA(携帯情報端末)、iPodを全て統合し、iPhoneを産み出したスティーブ・ジョブズ、そして持続可能なエネルギーの世界を創るというイーロン・マスクのように、「妄想し、カタチにする」ことが冨に直結する時代だ。
 企業価値はハード軸・実数軸を中心とした規模間の世界から、データ、AI,ロボティスクのような情報・新技術をベースにした虚数軸を掛け合わせた世界、すなわち“複素数平面ゲーム」へと移行したということだ。
 モノ・カネ(実数)…トヨタ、GM,ExxonMobik等
 データ&AI/Robot(虚数)…Apple,Microsoft,Alphbet,Facebook,Amazon,Tencent,Alibaba等

 ウェブ上でも、昨今の新聞、雑誌等は、『新しい技術』の話ばかりしているが、本当に技術だけを身に付けたら未来は生み出せるだろうか?
 答えは否だ。
 未来は我々の課題意識、或いは夢を何らかの技・技術で解き、それをデザイン、パッケージしたもの、すなわち「未来(商品・サービス=課題・夢×技術(Tech)×デザイン(Art)」なのだ。
 こんな課題を解きたい、こんな世界を産み出したい、そういう気持ち無しで、“手なり”以外の未来など生まれる理由がない。
 ここでは技術軸そのものの発展については棚上げしている。様々なAIの利活用のベースとなる「システム×データ×ハード」の進化の方向性はある程度見える。
 しかしどんな未来が創られるかは、我々がどのような課題にどう技術を適用するか、そしてどんな未来を描くかによって全く違うものになって行く。

デザインの新しい定義
 ソニーのウォークマンとアップルのiPodの違い
 機能的にはほとんど変わらないが、iPodは明らかに「描いた絵の大きさ」、「デザイン、それも画期的なクリックホィールによる操作性、iTunesに代表されるソフトウエアとの完全なる融合、デジタル音源の版権処理、それを流通させるためのビジネスモデルなど、全てが一体となったデザインだ。
 これからの未来を変えようと思うのであれば、デザインという言葉の意味を幅広く捉え直し、鍛え上げる必要がある。日本語の「デザイン」は意匠にとどまった意味になりがちだが、英語本来の意味合いに立ち返る時が来ている。
 技術の実装だけで未来を変えることは難しい。単なる技術オタクではダメなのだ。大切なのは、目に見えない特別な価値を生み出せるかどうかだ。素晴らしい世界を描き、領域を超えたものをデザインする力が。これまで以上に重要な時代となった
 この観点からも、習ったことをきっちりやる”マシン”的な人では、新しい価値を生み出しようがないということが分る。
 従来型の喫茶店とスターバックスの違いは何か
 人がいいなと思うことを先んじて感じ、それを自分なりに表現できる人が重要になる。言葉でもえでもいい、両方あるとさらに良い。そういう「目に見えない価値を創造し生み出せる人を育てたり、自分もなれるようにする必要がある。
 新たな価値観(夢)とそれを形にする力(デザイン)が我々の未来の価値を生み出して行くもう一つの力になる

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ホームページリニューアル

大分長らくお待たせいたしました。
ようやくホームページのリニューアルとなりました。
その代わり、今回のホームページは、当社の最新情報が入っており、きっと皆さまのお役に立てることと確信しております。
この数ヶ月間、コロナでどこへも行けず、来るお客様も少なく、頼みの綱のホームページも「工事中」で、心もとない状態だったが、私が唯一手掛ける「高密度圧縮・成型コイル」の営業は、結構ロングランのものが多く、そこへ確実に1件、また1件と増えつつあり、今や開発は手一杯状態だ。
今迄の当社の新規技術は、殆ど開発の室長一人でこなしていたが、ここに来て彼の甥っ子と当社の新社長がその技術を引き継ぎつつあり、体制も整いつつある。
今後は社長が後塵に、その技術を伝授できれば、更に分厚い開発・試作部隊が整ってくるかと思う。
このコロナ禍で変わってきたことと云えば、「渦電流損」の話が、同時多発的に増えた…と云うことだ。それまでは銅損対策で、とにかく占積率を上げることに特化していたのが、急にパラ線、リッツ線、集合線…と云った、太線を分割する巻線技術が求められ、これも占積率を上げる高密度巻線を求められるようになってきたということだ。
そこへ行くと当社は、パラ線巻きの高密度化は、これまでやってきていることだし、リッツ線はIH関係で20年以上前から手掛けており、パナソニックさんの立ち上げ当初は当社が電線会社の下請けで巻いてアッセンブリーしていたことから、様々なノウハウ、技術はその当時から身に付いている。
また撚らなくてよい「集合線」は、これこそ当社の高密度巻線が生きてくるし、更に占積率の問題になれば、圧縮技術も使える。
やはりこういう状態になると、コイルに関しては様々な事をやり続けてきた当社の強みが発揮される。
リッツ線と云えば、無接点充電の関係も当社は強い。
今は、AGV(無人運送車)の関係が多いが、最終的にはやはり車載用となる。
こちらも様々な試作をやりながら技術を集約しつつある。

とにかく、ホームページが復活したことからその辺の技術も紹介しているが、なかなか秘密保持の関係でオープンに出来ない技術も多い。
私は、2025年からと云われる車関係もいいが、もっと足の速い家電とか、産業機械とかの分野でこれらの技術を使い他社との差別化を図って戴きたいと思っている。

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リッツ線、集合線の引き合い

このところ、EV車向けのモーター用コイル中心にリッツ線とか集合線の引き合いが増えている。
渦損対策のようだ。
当社は、これまでコイルの「占積率アップ」を錦の御旗にして技術を蓄積してきたが、ただただ占積率を上げても、特に太線は表紙効果の問題があり、銅損は少なくなるが、渦損が発生し思ったような特性が出ないということのようだ。

当社のリッツ線の歴史は古い。
IH技術を寡占化したパナソニックの前身の量産はセルコが電線会社の下請けとして担当していた。
リッツ線についての特許はパナさんが殆ど抑えていったが、このIHのコイルを巻く技術、リッツ線の取扱技術については、当社は様々なノウハウを持っている。
パナさんは、20年以上前に電線会社が電線が売れれば…ということで、パナさんの技術者を4~5人連れてきて、装置の説明をしたり、写真を撮ったりして帰り、仕事は来なくなったが、その後も様々な会社からロット数は少ないもののIHの仕事はずっと続いてきている。

このIHコイルの製造技術により、当社にはEV時代には欠かせない「無接点充電」の話が、結構舞い込んで来る。
IHコイルにしても、無接点充電にしても、ただ「リッツ線」と云っても、ピンキリであり、撚り方、扱い方はそれなりに工夫が必要で、巻線技術、電線会社とのコラボは不可欠である。

一時、複写機のIH定着装置用のコイルが、各複写機メーカーから次々と受けた時期があったが、この時には、このリッツ線を巻いておいてこれを「曲げる」という技術が必要となった。
これらは試作のみで、終に一社として量産には至らなかった。
理由はパナさんの特許を超えることが出来ないと云うものだった。
 しかし、当社は、これらの様々な試作をこなすことによって、様々なノウハウ、知見を得ることが出来た。

 今、EV化の波で、リッツ線を使った巻線は、正に当社の出番・・・という状態にある。
 また集合線に関しては、当社の丸線で高密度巻線が使える可能性がある。コイルを密に巻いたものを集合線にするという発想だ。
 更にこの集合線の占積率を高めたいというお客様には、コイルの圧縮技術(当社の特許技術)も使えるかも知れない。
 当社は、これまで被膜を損傷せずに電線をいかに圧縮したり成型したり、曲げたりするか・・・という技術を磨いてきた。
 今回の「リッツ線」、「集合線」が必要になってきた時代は、正に「セルコの時代」が訪れた…ということか。

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74歳になる私の「健康法」

私は今、73歳、来月28日で74歳になる。

 私の健康法の基本は、EMとセルパップ。 

 48歳の時にEM(沖縄琉球大学比嘉教授が開発した土壌改良材)との出会いがあり、それ以来、医者いらず、薬要らずの生活をしてきた。

 しかし、歳は歳、やはり年々自分の弱いところからガタが出始め、EMさえ飲んでいれば、全く問題なかった私も、”逆流性食道炎”に悩まされ、結局医者に行くことになった。医者に行くと当然、血圧を測る。医者の血圧計はなぜか数値が家の時よりかなり上がる。

 看護婦さんは、“白衣血圧症”だというが、病院嫌いの私はどうもその毛がありそうだ。また、目がぼやけ、焦点が合わなくなり出し、2年ほど前に大宮の本を書いている眼医者さんで女房と揃って白内障の手術をし、一時はメチャ調子が良くなったが、時間と共に、徐々に元々良くなかった右目の調子が悪くなり、本やメールを書いたり読んだりする私にとっては、煩わしい状態であった。

 それからもう一つ。

 それは、20台の頃からの因縁の”腰痛”である。

 昨年、佐久の針治療院へ通い始め、半年間1回6000円の治療を毎週土曜日に通い続けたが、結局その結果、これまで無かった3日間全く立てなくなるようなひどい状態となり、行くのを止めた。

 ところが、最近、これらの各症状が劇的に改善され始めている。

 最初は腰痛

 これは、テレビの”筋膜はがし“ということを知った。  

 人間の身体には筋膜という膜で覆われており、これが長年人間をやっていると、段々筋肉や肉と癒着し、これが腰痛などの不快な状況を作り出しているとのことだった。

 私は早速、スポーツ用品のDepoに行き、筋膜はがしに使うローラーを買いに行った。そのついでにALINCO(アルインコ) の“振動ボール ツイン ローラー EXP224H 振動 筋膜リリース ストレッチ”という、ちょうどテニスボールを二個並べたような形の振動ローラーも買って帰ってきた。

 これが良かった。

 私は朝、目が覚めると、そのまま寝床で、これまでやっていたテニスボール二個をテープでぐるぐる巻きにしたものを腰に当てていたのを、ただ腰に当てるのではなく、筋膜はがしをすべく、腰を前後に動かしながら、このボールの上でグリグリグリグリやる。 

 …と、同時に、この振動ローラーで、まずは調子の悪い目に当てる。それから徐々に頭の方にずらし、後頭部のボンのクボ、首筋、耳の辺り、と万遍なく、押し当てる。

 特に当てて痛みや違和感を感じる部分には長く強く当てるようにする。

 そこから、喉仏の辺りは念入りに当てる。 ここはかなりの重症で、最近の老人性の滑舌(かくぜつ)の悪さもここに起因しているのではないか?と思い、入念にローラーを押し当てる。

 徐々に以前東京にいた頃患った気管支喘息のあった気管支、そして問題の食道、胃、腸ともみほぐして行く。

 ついでに膀胱の辺りにも充てる。

 これが、凄い結果を生み出す。

 まず眼は、かなりはっきりし始めた。但し目ヤニが出てくるため、アイボンという目の洗浄機、洗浄水を買い、眼の洗浄を一日数回行うと、かなり調子が良い。

 次に、50年来の腰の調子が日々良くなってきた。

 大きめのローラーも使うが、一番効果があるのは、テニスボール二個のテープ巻で、腰や尻や太腿の辺りをゴリゴリやる。

 また、老人の最大の悩みである、おしっこの出も良くなってきて、残尿感が無くなった。

 もう一つ、最近しゃべりがスムースで無くなってきたところだったが、これが、結構、マッサージが効いているようで調子が良い。

 逆流性食道炎の方は、お医者の薬は本当によく効き、薬を飲んでいれば、殆ど問題なくなってきたが、マッサージの効果で改善されたかどうか?は薬を止めてみないとわからない。

 そのうちに薬を止めてみようと思っている。

 血圧は、首の辺りを良くマッサージすると一気に下がることは分かっているが、これはちょっと根本的な治療では無いような気がするため、昨日「一日一分で血圧は下がる」という本を買い、この体操を実践したら、本当に下がりそうな気がしてきたため、これからのお楽しみだ。

基本は、”筋膜はがし“と”全身“である。

全身くまなく、ホグスことが“基本”ということだ。

悪いところは、間違いなく固まっており、そこが病気の根源となっている。

眼も腰も、首も、喉も、とにかく年を取るにつれ硬くなってきて、それが”老人性“

という言葉で片付けられてしまっている。

“固まったら、ほぐせばいい”

そして、最後に登場するのがセルパップである。

ここのところ、睡眠が浅かった。

毎日夜9時に寝て3時に起きて、これが私の生活パターンとなっていた。

6時間睡眠で、これ以上はなかなか眠れなかった。

その代わり、お昼に30分くらいの仮眠をするのが日課となっており、これが無いと午後は睡魔で最悪になったりしていた。

ところが、最近は8時間睡眠が出来るようになった。

ある会社からセルパップのコイルが100ヶ付いたシリコンパッドの開発を依頼された。

これがようやく出来上がって来た。

これまでセルパップ37というゼロ地場コイルが37ヶ付いた商品はあったが、100ヶ付いたパッドは、なかなかのものである。

セルパップについては、この3月頃、保健所から、広告に医療効果が謳ってあるとのとお咎めを受け、セルパップのホームページは元より、楽天の広告、そしてこのセルコのホームページの「会長の部屋」の10年近く前の記述、他の人が引用したページまで、隅々まで調べ上げられ、全て削除や修正をした。

このコロナで大変な時期、保険所はさぞかしその防止対策で大変だった時期に、このセルパップという月々数万円の売上しかない商品を、誰かに指摘され、やらざるを得ないことは分かるが、相当の時間と人数をかけ、調べ上げ、約2ヶ月に亘り、何度も修正・削除を要請してきたことが、私には良く理解できない。

当社には中国大連に合弁会社があり、たまたま今回、そこで人工呼吸器用のコイルを製作していたため、春節明けの二月から、この人工呼吸器用コイルの狂騒が始まった。それ以来最近まで土日祭日関係なし、毎日全員残業、人数はそれまでの18名から一気に40名近くに増加。これを大連の現地の従業員が自主的にやっている。

当時、中国武漢が大騒ぎしていた時期であったため、大連は一体どうなるか?とハラハラしていたが、結果は、これまで全くと言って良いほど、何の被害もなかった。

先般、大連市の隣の金州というところで、12人の集団クラスタが発生した。

その金州からも大連工場の社員が通っているため、今度はちょっと?と警戒したが、その数日後の日曜日に従業員全員のPCR検査が終わり、全員陰性のため、全く影響がないから安心して…との一報が入った。

そして、大連600万人全員、PCR検査を実施するとのことであった。

日本は?というと、先般の新聞でPCR検査が一日5万数千人になった・・・との記述があったが、これが果たして”先進国”と言えるのだろうか?

我々は今、毎日毎日、どこで誰が感染するか?或いは感染しているか?分からない状態で暮らしている。

先般7月29日も、会社の創立記念日であり、早々に中止を宣言していたが、このコロナは長引くであろうと、近隣で殆ど社員のみの記念祝賀会をこっそり開催した。

この時も、かなり社員からこんな時期に、なんでやる必要があるんだ・・というような意見があり、結局3名は、不参加となってしまった。

それから2週間、今のところこの記念祝賀会での感染はゼロ・・・であるが、この記念すべき式典をこっそり、恐る恐る、しかも不参加者が出てしまうほどの警戒を自分達でしなければならない国と、たとえ数人でも感染者が出たら、全員の検査を即実施し、対策を講じる国の差は、一体どこが違うのであろうか?

セルパップの話から、大分逸れてしまったが、そのセルパップ100を敷いて寝てみると、これがンビックリ、完全に身体が癒される感じで、熟睡ができ、8時間きちっと寝れるようになってしまった。

これは、私にとってはまたしても朗報であり、またこのセルパップがこれから大変な事業になる可能性が出てきたため、これからは自分の身体とセルパップ事業が大変、楽しみに思っている。

面白いことに、保健所からの指摘と新事業の話が同時に発生してきたことだ。

このコイルは、今後は色んな効用を謳う必要はない。

ただ、”癒しのコイル”というような位置づけで行こう。

 “セルパップコイルで心も身体も癒されリフレッシュ!”というキャッチフレーズでどうでしょうか?

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