古希に花束

9月28日は私の誕生日、今年でいよいよ70歳、古希を迎えた。

これまでの誕生祝は家庭では母、姉の誕生日が近かったため、合同誕生日のお祝い、ニコニコグループという結いの里のグループも、同じく合同誕生祝いだった。 この日の朝、いつものように会社に行き、いつものように社員と共に朝の清掃、そしていつもの朝礼、その時突然、常務が「社長こちらへ!」と全員立ち並ぶ前の中央に案内された、私の場合は社長として、これまで全て自分が仕切ってきたため、会社の中では私の知らないことはなかったのが、突然の常務による指示で一瞬戸惑ったが、、、、、、、 次の瞬間「今日は社長のお誕生日です。これまでのご恩に対する感謝の気持ちです」と言って、簡単なメッセージと共に女子社員による、きれいな花束の贈呈が行われたのだった。 私はぐるりと取り巻いた従業員40数名の顔を見て、お礼の言葉を述べようとしたが、胸が詰まって言葉にならなかった。

私はこの10年来、社員の誕生日にはちょっとしたプレゼントを送り、その人の会社に対する貢献、あるいは優れた点を強調し、お祝いしてきた。 また今年の社内研修後の6月よりその月の誕生日の社員と食事会をし、コミュニケーションを深めようとしてきたが、まさかこんな形の“お返し”があるとは思っていなかったので、大変な感動と歓びが胸を突き上げた。 次の朝、社員に一斉メールで下記のようなメールを送った。

 皆さん 昨日は私の古希のお祝いに、きれいな花束を戴き、ありがとうございました! 私のこれまでの人生で最大の感動を戴きました。 思い起こすのは16年前、韓国サムソン向けハードディスク、スィングアーム7000万円/月の仕事が突然になくなり会社存続が危ぶまれ、大リストラで40数名いた従業員を13名までに絞るという辛い発表を全員の前でしようとした時です。 その時は東特から社長が派遣されてきており、私は専務でしたが、会社の実質的な責任は全て私でしたので、社長の説明の後、私が話をしようとしましたが、リストラをしなければならないそれまでの仲間の顔を見た途端、その悲しみや辛さが胸にこみ上げて結局一言も言えず終いでした。 その時私は自分自身に誓いました。 「どんなことがあろうと二度とこの様な思いはしない!」・・・と それから16年 長いようで短い年月でした。 そして、またも皆さんの前で泣きました。 しかし、今度はあの辛く悲しい涙ではなく、歓びと感動の涙でした。 「社長」という名称の役職にはなれても、本当の「社長」にはなかなかなれない。 ・・・というのが、私の持論であり、私もそれを目標にしながら、なかなか果たせて来なかったのが、昨日皆さんのおかげで、そのような実感を味わうことができました。 誠に、社長としてうれしく喜びの瞬間だったと思います。 これからもさらに努力し、本当の意味での社長を目指し、これを次の時代に継承して行こうと思います。 これから皆さんと共に力を合わせ、次の時代を構築し、「どこにも負けない良い会社」を築き上げて行こうではありませんか!? よろしくお願い致します。 本当にありがとうございました!                               社長 小林                                                                                         その日のお昼、音楽仲間の一人の人と昼食がてら、この10月2日開催の「第二回結いの里こもろ大音楽祭」の最終打ち合わせをしようということで、東御市のアトリエド・フロマージュというチーズで有名なレストランへ行った。 凄い雨が降ってきて、約束の12時を1,2分遅れて到着した。 席に案内されたが、どう見ても6,7人の席であり、何かおかしいと感じた瞬間、、、、 店の奥から、5人の音楽仲間がエクザイルのグルグル回りを全員でやりながら登場したのだ。 またまたサプライズだった。 紫の素敵なバラの花束と感謝状をプレゼント

                  感謝状 「あなたはこれまでたくさんの人に、歓びや励ましの機会を作ってくださいました。結いの里こもろ大忘年会」と「音楽祭」を通じ、人と人を結びつけ、表現の場を提供して下さいました。その「和」は大きな「輪」に広がる礎となっています。私達は小林延行さんの古希に接し、これまでの感謝とこれからのご活躍を願い、ここに感謝の意を表します。           平成28年9月28日、古希 吉日                 小林延行さんを称え 感謝する会 一同

 そう言えば、この28日より10日前の18日、東京で忙しく働いている娘が珍しく帰って来て、息子と二人で古希のお祝いで、諏訪の「うなぎの小林」へ私の大好物のうなぎを食べに連れてってくれるという。 私も自分が払う時はダイエットのことも考え、特重止まりだったが、この日は遠慮なく特特重というかなり大きめのうなぎをほおばった。 その時に、やはり感謝状をもらった。 その感謝状は、私と女房の似顔絵がかかれていたが、 引退は先延ばし 今もバリバリ 社長業続行 前向きで明るい 多趣味なお父さん いつもありがとう 出版もラジオも歌も パワフルな お父さんの 腕の見せ所 笑顔と勇気を 貰っています これからも元気に 会社と私たちを 引っ張っていってね この文章の下の「引退は先延ばし」の「延」と、「社長業続行」の「行」が私の名前「延行」の文字っていた。

 今回、70歳、古希にして、それぞれの私の人生の“場”から、何か今までやってきたことに対するご褒美をもらったような、いい気分を味わったのであった。

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メガ クライシス(NHKスペシャル)に思う

NHKスペシャル(9月3日放送)

想定を上回る大規模地震災害、予測困難な異常気象、新種ウイルスの感染爆発・・・日本社会の行く手にはいくつもの過酷なリスクが予見されている。私たちは“巨大災害の時代”をどんな知恵と力で乗り越えていくのか。「MEGA CRISIS 巨大危機」は、脅威の正体を科学的に解き明かし、その対策の最前線に全4回で迫る、新大型シリーズだ。
「MEGA CRISIS 巨大危機」の第1集は、異常気象に立ち向かう科学者たちの物語。2020年、北極の夏の氷が全て溶けてゼロになる可能性が指摘されている。アラスカやシベリアでは永久凍土が融け、温暖化の加速要因となるメタンガスの大量放出も危惧されているのだ。北極の氷がゼロになる時、何が起きるのか。地球では寒波や熱波が相次ぐとみられているが、“未知の領域”だ。世界中の気象学者たちが結集し、未来を予測するための挑戦を始めている。日本列島での激増が恐れられているのは、スーパー台風、ゲリラ豪雨、落雷など。局所的に起こるこうした現象の詳細な予測は、現在の技術では困難とされているが、今、科学者たちは、不可能を可能にしようと新たな観測技術で解析を続けている。残された時間はあとわずか。温暖化の加速期に突入したとも言われる地球の気象の未来を読み解く新たな闘いを追う。

・・・・NHKスペシャルでこれを見、今現実に起きている異常気象を考えると、あまりのんびりしていられないと感じるのは私だけではなかったかと思う。

特に南極の永久凍土が溶け出し、その氷に閉じ込められていた古代からのメタンガスが大気に大量に放出される。

このメタンガスは今盛んに抑制しようとしている二酸化炭素の約20倍の温暖化ガスなのだそうだ。

永久凍土が溶け、今まで太陽の光を反射していた場所が海になると、その太陽の熱を反射せずに海が吸収し、海の温度を上昇させる方向に動くということであり、この温暖化サイクルが動きだした今となっては、人間の力では防ぎきれない状況になってしまっているようだ。

このまま行くと2030年には気温がプラス4℃となり、東京の気温は45℃になる可能性があり、ゲリラ豪雨も1時間300mm、そして避雷針では防ぎきれないような雷が物凄い勢いで発生し、殆どの電子機器が破壊されてしまう可能性があるという。

「各地で起こった豪雨被害」、「迷走台風で沖縄の方ではなく東北や北海道に上陸するような台風」、「台湾を数か月の間に2度も襲った風速75m以上のスーパー台風」・・・最近起こっているこの異常気象は、このNHKスペシャルの取材からすると、正に今始まったばかり・・と云うことになる。

やはり我々人類がやって来たこと・・・地面に眠っていた地下資源を無節操に掘り起こし、それを生活向上のために燃やし大気に放出し続けてきたことに対する「自然の報復」と言うべきものなのか?

NHKスペシャル(9月11日放送)

第2集は、巨大地震に立ち向かう科学者たちの挑戦の物語。熊本地震で「想定外」とされた2度の震度7だが、そのリスクは予測できたと考える研究者たちがいる。地殻変動や地震の発生パターンを読み解く最新科学によって、従来より高い精度で地震の危険度が予測できるようになりつつあるのだ。その手法で「次の危険地域」をあぶり出し、今度こそ事前に警告を発しようという奮闘が始まっている。一方、南海トラフ巨大地震が懸念される西日本では、海底に設置された最新観測網が異変を捉え始めている。巨大地震へのカウントダウンなのか?海底下に潜む“地震の巣”の間近で、いち早く「兆候」を捉えようとする新たな挑戦に密着する。

・・・・この日本の最大の恐怖は、地震とか火山であろう。

世界的に見ると、この日本は地震の巣の上に乗っかっている国という感じだ。

そんな地震の巣の上にいつの間にか原発を54基も作ってしまったこの国は、なんとも言いようのないほどの「愚かさ」だ。

その怖さを日本は福島で体験した。あの時は偶然が重なって助かったが東京都に人が住めない状態になる可能性があったと聴いた時は背筋が寒くなった。

そんな危険を体験しながら未だに原発を動かそうとする人達がいることを見ていると、「人間の愚かさ」の極を見る思いだ。

今は、この作ってしまった原発をどのように始末するのかを国を挙げて考える時ではないか?

未だこのシリーズは続くが、いずれにしろこれからの人類も、日本も益々大変なことになって行きそうだ。

しかし、我々は今ここに生きている。

これらの危機は回避できないかも知れないが、この地球の霊長類の先頭を行く人間は、何とか知恵を絞りだし、少しでも地球を守り、自然を守ることを考える必要があるように思う。

「本物の叡智」・・・が必要な時だ!!

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富士通、スマホ製造9割自動化

「国内」コスト半減 格安需要増に対応   という記事が8月28日の日経に載った。 「富士通はスマートフォン(スマホ)の製造工程を9割自動化する。人手より自動化が有利な作業をすべてロボットなどに置き換えることで製造コストを半減する。携帯電話は普及が進み、出荷台数が低迷している。通信費削減のため格安スマホを選ぶ消費者が増えていることから、端末の製造コストを引き下げてシェア拡大を狙う。」 私は色んな弊害説もあるが、スマホは今や各個人にとっては必需品となってしまっていると思う。 その大事なスマホは、今殆どが中国で造られている。 時々、使っていて不具合が生じるのは、私の使い勝手の悪さだけではないように思える。 コンピュータやスマホはできれば、多少高くても絶対安全、安心な品質が欲しい。 私はスマホの主要部品の殆ど、全体でも40%以上は日本の部品というスマホを何故日本で造らないのか?不思議で仕方ない。 日本で主要部品だけでなく、全ての部品を日本で造り、本当の”メイド・イン・ジャパン“でまずは日本で、そして世界に打って出るべきだと思う。 「自動化により製造コストは1台あたり数千円以上削減できる見込み。国内向けに年間数十万台以上を製造すれば、海外の大手受託製造会社に発注するよりコストを減らせる。」 日本のロボット技術、自動化技術を使えば、間違いなく中国よりローコストで生産が可能だ。そして他の部品も国内の中小へ発注すれば、精度が抜群で壊れないスマホができる。 日本の中小=我々に安定して量の多い注文が来れば、間違いなく自動化が進み、更に精度が上がりコストが低減して行くことであろう。 「短納期で生産できる国内工場では市場のニーズに応じ、生産量などを柔軟に変更できる。海外の人件費上昇といったコスト要因に左右されにくい生産体制を築く。」 今や日本が一番モノ造りに最適な国であることを再認識してもらいたいものだ。

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お盆休み 草取りとオリンピックと・・

お盆休みが終わった。 今年のお盆休みは、いつもそうかも知れないが非常に暑かった。 そんな暑さを凌ぎながら、今年は会社の草取りをした。 朝5時に会社に行って、6時半頃まで3日間かかった。 草取りといっても、その辺の土の上に生えている草ではなく、コンクリートの上・・・コンクリートの裂け目からにょきにょき出ている根性のある草だ。 ここ数年、私はこのコンクリートの裂け目の草と“対峙”している。 この信州小諸市は、冬はあまり雪は降らないが、凍み上がる。 道路や庭も凍み上がるが、特に当社のようにそれほど深くないコンクリートは、凍み上がると、コンクリートが裂け目ができる。 その少し裂けたコンクリートの裂け目から草が生えだし、放っておくとその脇のコンクリートを持ちあげてまるで人間の作った構造物を壊し、元の自然に帰そうとするかのごとき 働きをする。 私は、この自然の働きに敢然と立ち向かう。 例年は、もっと早めに草を取り深い裂けめに雑草の生えない土を播くが、今年は海外出張とかが多く、かなり後手に回ったため、かなりしっかり草が裂けめの筋に添ってびっしりと生えていた。 これを草を全部引っこ抜き、草の生えない固まる土を播く作業を3日間行ったということだ。 朝5時の小諸は涼しくて快適だ。 地べたに座り込みながら、結構広い玄関前の草をひんむいて行く。 全部抜けた2日目の、そろそろ・・・という時に、腰に痛みが走った。 これまで3~4年無かったぎっくり腰である。 やはり寄る年波には勝てない。 腰は毎日の“ゆれっこ”という足を乗せて横に振る機械でゆがんだ腰を伸ばし、セルパップ37を常に腰に当てているため、これまでめったなことはなかったが、この3日間はセルパップ無しの”朝飯前”の仕事であったため、とうとう腰に来てしまった。 3日目は、息子や孫を起こして手伝わせようか?と思ったが、結局、自分で最後の土撒きの仕上げをした。 またこの夏は、リオオリンピックのお盆でもあった。 私は高校生時代迄卓球をやっていたため、特に卓球の試合には熱が入った。 生中継であろうが、録画であろうが、お構いなしに日本側が得点すると、大声を上げて手を叩いて応援した。 しかし、中国は強い。 シンガポールも、ドイツも中国の帰化人というから、結局、最終的に日本の相手は皆中国となってしまう。 印象として、村上佳純、伊藤美誠は、本当に強かった。 福原愛ちゃんはちょっと粘りが足りなかった。 水谷、丹羽は強かったが、吉村がイマイチだった。 しかし、卓球程メンタルな競技は無い。 何かのきっかけで、盤石になってみたり、メロメロになったりする。これは相手も同じだから、かなりタイムブレーク(休憩)のタイミングも微妙なのかもしれない。 テニスの錦織圭もジョコビッチが1回戦敗退と聴いて、「もしかして優勝!?」と期待したが、まだまだ上がいることを知った。 ただ、最後の3位決定戦は、見せ場を作った。 最後の最後に粘って相手を破った。 勝手も負けてもオリンピックにはドラマがあり、それぞれに素晴らしいかと思うが、やはり日本選手には勝って欲しいと思う。 中国とかロシアとか韓国と島の取り合いをしているが、スポーツ゚の勝敗でどちらかのモノか決めたらどうだろうと思う。 ささいな島の取り合いから“戦争”になり、何人もの戦死者を出すことを考えたら、よっぽどその方が双方の国にとって良いことだと思う。

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