若い人達の政治参加

最近日本の選挙の国民の関心度を見ると、いやになる。
私の住む小諸市は選挙なし無投票、全国でも137の市町村で無投票だったとのこと。
また、議員の多くが60歳以上の男性ということで、全く地方の発展性は望めず、活性化も無理と思われる。
先般、NHKのクローズアップ現代で、この問題を取り上げていた。
今回の統一選挙で若い女性や男性の立候補者が増えたということだ。
これまでの選挙は、とにかく「金」、「知名度」、「基盤」が必要であり、若者が出たくても、それらが無いため、なかなか出られない。
先般の岸田首相を襲った若者も、年齢の問題で立候補できなかったから・・・というようなことを言っていたが、年齢が達してもなかなか立候補のハードルは高い。
ところが今回、若い女性が中心でネットを駆使し、票を集め見事当選した人達がいた。
ネットだけではなかなか票が集まらず、チラシを作ったり、選挙事務所を開設しようとしたが、お金の問題でなかなか苦戦する姿もあった。
東京の渋谷区では、「女性議員を半分にする」という目標を掲げて活動する若い女性のグループがあった。彼女たちは、自分の住む区域のみならず他の区域でも応援するということであった。
「選挙チェンジ、チャレンジの会」などという若者のグループも登場した。

私は、これまで日本の政治に対しては、殆ど絶望的な見方をしてきたが、このような動きは、日本の将来を変える素晴らしい動きとみる。
このように若者が、政治に目覚め、自分達でまずは自分の住んでいる地域を変える、そして県を変え、国を変えて行く。
これを基盤も知名度もない若者が全くお金を掛けずにネット上で出馬表明し、主張をきちっと述べ、仲間づくりをして行く・・・そんなことが当たり前になっていったら、一気に世の中が変わる可能性がある。
これは一種の「革命」だと思う。
昔の革命は、流血を伴った暴力的なモノであったが、現代の革命は、正にネットによる静かにして最強の革命となるのかも知れない。
今年77歳の喜寿を迎える私もそうだが、今の世の中は「年寄り」の世の中になってしまっている。
確かに老人に対する福祉は大事だが、老人の面倒を見るにも、国がそれなりに豊かにならなければ無理だ。
老人にも我慢してもらうところは我慢してもらい、この国にとって必要な教育とか、科学技術とか、新規産業の育成とかに力を入れなければ、老人福祉で経済縮小、老人も若者もみんなで貧しくなって、みじめな将来が待ち構えるだけかと思う。
若い人達は、自分達の将来に夢や希望を持てる社会を、自分達の手でつかみ取る必要があるのだと思う。

                                      以上

Continue Reading

憧れの封印と栗山監督のすばらしさ

大谷選手が、決勝戦前の円陣で「(相手)に憧れるのをやめましょう。憧れてしまったら超えられない。勝つことだけ考えていきましょう」と言った。
出場チームの年俸からするとアメリカ選手は日本選手とケタ違いであり、大リーガーは日本の野球選手にとっては間違いなく憧れの的だろう。
ちなみに今回の日本の出場選手の年俸合計はアメリカの選手の1人分にも満たない。
今後、大谷選手がそのクラスの年俸にはなるが、これまでは日本人では最高の6億円だ。
大谷選手は、そんな憧れの大リーグの選手達に対し、もし日本の選手が位負けしたり、気持ちで負けてしまっていては勝てないという思いからの発言だったかと思う。
試合はその言葉と通りだった。
誰一人として臆することなく、投げ、打ち、走り、打球を追った。
その結果のWBC優勝だった。

この話を聴いて、私はどこか我々中小零細企業と大企業との間にも同様な関係があるのではないかと思い、これをブログに書き留めておくことにした。
我々中小零細企業にとっては、大企業はとてつもなく大きく恐れ多い存在だ。
像と蟻、巨大タンカーと手漕ぎボートの違いであり、とても太刀打ちできるようないのだ。
しかし、我々はこのような大企業と取引するに当たり、この決定的な規模の違いに打ち勝つ必要がある。
これが大谷選手の言う「憧れの封印」に繋がる。
通常、我々中小は最初から大企業には勝てないと思っている。
野球と違い、大企業は「発注」という切り札を持っている。
ちょっと前までは、購買の担当者の一存で、ちょっとでも逆らったり、気に入らないと簡単に転注されてしまい、仕事が来なくなってしまうため、発注先の言うことには逆らうことはできなかった。
最近は、下請法のように中小企業を保護する法律が結構厳しくなってきているが、基本的にはその立場は何ら変わっていない。
だから、私が大企業に対して当然のこちらの権利を主張すると、「今までそんなことを言う会社は無かったです」とか言われたりするが、これは、大企業に対して多くの中小が泣き寝入りかそれに類する取引をしているのかと推測される。
小さい会社が自社の権利を主張するためには、何らかの武器が必要となる。
侍ジャパンがアメリカに勝つためには、それなりのパワーと技量が必要だったように、我々中小にも大企業と太刀打ちできる武器が必要なのだ。
太刀打ちできる武器・・・それは、「技術力」、「高品質」、「対応力」、「低コスト」などであるが、高品質とか対応力、特に低コストではなかなか存在感を示すことが難しい。何と言っても「技術力」だ。
他社ではやらない、他社ではできない特殊な技術、オンリーワン技術が無ければ、大谷選手やダルビッシュ選手無しでアメリカチームと戦うようなものだ。
私のことを言えば、私は常に意識して「大企業何するものぞ!」という気概を持って大企業に対応している。
だからと言って、別にけんか腰で対峙するわけではない。
極々普通で、きちっと相手をリスペクトしながら応対する。
ただもし、相手がただ規模の大きさを傘に着て発言したり、メールをよこした場合には、それ相応の対応をするということだ。
そのため過去には、理不尽な事項に対し、異議申し立てをし、取引が無くなった会社もある。
当社の最近は?というと、当社は顧客に恵まれ、余り私の出る幕もないが、新規顧客の中には、NDAを一方向で・・という会社があるため、これは双方向のNDAをお願いしている。

そんなことで、今回の大谷選手の「憧れ封印発言」は強く私の胸を打った。

ちょっと昨日のWBCの続きを書かせてもらうと・・・・。
昨日も言ったが、今回のWBCは、日本選手全員の総合力だと思う。
投手は、ダルビッシュ選手、大谷選手は別格として、山本由伸選手、佐々木朗希選手を初めとした若手投手が次々と出て来て、任されたイニングをピシャっと封じ込める。
そして打撃も大谷選手、不調だった村上選手はともかく、今回のムードメーカーとなったヌートバー選手、右手小指を骨折しながら確実な守備を見せ、打撃でも活躍した源田選手、そして、かならず塁に出てくれる近藤選手、ここぞという時にきちっと打ってくれる吉田選手、そして岡本選手、その他の下位打線やピンチヒッターの人達もヒット或いはフォアボールを選びとにかく塁に出たり、点を取り自分の役割をきちっと果たした。
この全員野球を演出したのは栗山監督であった。
大谷選手を呼べたのも栗山監督だからであろうし、ヌートバー選手に目を付けたのもこの監督。そして監督が言うには「全員、一流選手であり、色々細かい指示を出す必要が無く、それぞれがそれぞれその場その場の状況を自分で判断してやったため、私は何もしてない」と謙遜していた。
しかし、メンバーの決定からスタメンの組み合わせ、投手の起用、継投、ピンチヒッター、ピンチランナーの判断は監督の仕事であり、これがまた見事であった。
特に私が凄いと思ったのは、準決勝の時の村上選手に代打を出さずにそのまま「思い切りやれ!」とバッターボックスに立たせたことであった。
それまで不振にあえいでいた村上選手は、見事その期待に応えるサヨナラ打を放った。
また、ここぞというところでダルビッシュ選手とか大谷選手を使い、見事な見せ場を作ったのも栗山監督であった。
結局、素晴らしい一流選手が各球団から集まり、通常は「俺が、俺が」の世界になるところを、大谷選手のバントに象徴されるようにチームのため、日本のため、世界一になるために自分を抑え、それこそワンチームを作りあげたことは、後世に語り伝えられる素晴らしい功績となった。

Continue Reading

WBC狂乱とEV化の頓挫

WBCで日本中が沸いた。
昨日、今日と日本は素晴らしい戦いをし、そして見事優勝し、世界一に輝いた。
大谷、ダルビッシュというメジャーリーガーの二大スターは、それなりの活躍をしたが、今回の戦いは、それこそ全員野球で、投に攻に隙間の無い侍ジャパンの攻防だった。
その中で、只一人なかなか打てず、メキシコ戦でも三振していた村上選手は、メキシコ線の最後、ここは栗山監督は心を鬼にしてでも代打を送るべきだと私は思ったが、ここで見事なセンターオーバーの二塁打で試合を決め、これでまさしく全員野球となったのだった。
またその村上選手がアメリカ戦でもホームランを放ち、村神様の名称が、本当であるという証明をした。
そして岡本選手のホームランで、本当に「最高です!」だったし、ヌートバー選手が打てなくなっていたが、ボテボテの一塁ゴロで一点取れて計三点。
この三点を守る日本の投手がまた素晴らしかった。
結局、あの強力な米国打線を2本のホームランのみに抑えた。
最後の大谷-トラウトのエンゼルスコンビの対決は、絵にかいたような緊張した場面。
会社も今日は開店休業で、食堂のテレビにみんなでかじりつく。
一発出れば同点の場面。
大谷は最初のバッターにストレートの四球、次のバッターのショートゴロで相殺にした後だから、多少は良かったが、ここは手に汗を握る場面。
「勝負!」と思ったら、キャッチャーのパスボールとなり、ランナーが居なくてよかったなぁ!と思ったが、その後、見事な低めの投球でトラウトを三振に仕留め、試合終了!
ゲーム的には昨日のキューバ戦の方が負けていて9回逆転ということで疲れたが、やはり今日はWBC優勝ということで、かなりみんなの応援にも熱が入った。

サッカーのワールドカップと違い、今回は朝8時からのテレビ中継で、昨日の準決勝は祭日の休みにつき、一人で大声を出しながら家で観戦できた。
そして今日の最後は会社の食堂で従業員と共に観戦し、歓喜の声を上げた。
長引く低成長にコロナ、ウクライナ問題が加わり、なんとなくひんやりムードの日本にこのWBCは日本に夢と希望をもたらした。
野球やサッカーに限らず、日本という国は限りないポテンシャルがある。だから実力の世界となる各種スポーツでは日本の活躍が随所にみられる。
経済的な落ち込みは、日本の人達とか日本の会社のシステムの問題ではなく、ただ単に国の問題、政治の問題そして多くの大会社の考え方の違いによるものだ。➡詳しくは「シン・メイド・イン・ジャパン」参照。

最近、特にEUのEV化の問題が暗礁に乗り上げ始めている。
懸念していた通り、充電問題、バッテリー問題が解決しないうちにEV車を増やしていったら、大変なことになってきた。
遠出ができない。
休日のサービスエリア等での渋滞問題等々。
方向の見直しをせざるを得ない状態のようだ。
そうなると、元々がトヨタのハイブリット車潰しが目的だったEUのEV化の挫折は、今後益々トヨタの一人勝ちを促進する。
また全包囲作戦を取るトヨタは、水素エンジンや水素自動車でもかなり先行し、技術革新が進んでいるようだから、こちらでもまた世界をリードしそうだ。
ちょっと前まで、テスラ社やBYD社が天下を取ったようなことを言っていたが、これはだいぶ的外れとなってしまいそうだ。
当社もこのEV化でモータのコイルの高密度化の話が次々に出て来て、大手車メーカーとのお付き合いも始まったが、このモータの高性能化はハイブリットでも水素自動車でも使えるものであるし、またその余波で様々なモータの高精度化というおまけがついてきたため、当社にとっては、非常にありがたい話ではあった。

WBCだけでなく、日本は常に技術力においては、世界の頂点に居る必要がある。
当社もこれから、「最高性能」をもたらすコイルをそのようなニーズがあるメーカーに提供して行こうと思う。
最近、当社の若手技術者が高密度コイルを使った特殊加工技術を更に進化させ、次世代のモータコイルのカタチを造り上げてきている。

Continue Reading

一年の反省

今年も、もう僅かとなりました。
年月の過ぎ行く感覚は、歳を重ねる毎に早くなるということのようだ。
例えば5歳児にとっては1年は5分の1年で速さの係数で言うと0.2、10歳になると10分の1で0.1、私の歳になると76分の1ということで0.0013ということになり、経年速度の感覚からいうと、10歳の頃の10倍速い速度で歳をとることになる。
その説の真意は分からないが、今年もあっという間の1年だった。


世の中的には、1月にコロナのオミクロン株が大流行し始め、日本には8月に入ってきた。
2月24日にロシアがウクライナへ侵攻を始め本格的な戦争に発展、未だに収まらず、これが2022年の世界共通のトップニュースになった。
この戦争による、原油価格の高騰から穀物の高騰騒ぎ、その後の円安により、物価全般の値上がりが加速して行った。
7月には安倍元首相が凶弾に倒れるというこの平和な日本でショッキングな事件が勃発し、その後の政治と旧統一教会との密接なつながりが次々に暴露された。
韓国のハロウィンで若者が大勢亡くなるというニュースもあった。
しかしスポーツ界では、大リーグ大谷選手の二刀流での規定イニング達成、15勝、ホームラン34本の快挙があり、日本では22歳の村上選手が王選手を抜く56ホーマーを記録し、三冠王を達成するという快挙。ダルビッシュを加えた来年3月のWBCが楽しみだ。
そしてなんといっても、サッカーのワールドカップであろう。
日本の属するグループEには強豪スペインとドイツがいる。その初戦なんとドイツに2-1で見事勝ってしまったのだ。
これは日本中が盛り上がった。
次の唯一の格下チーム、コスタリカには楽勝とまでは行かなくても、負けはしないだろうと誰もが思っていたと思うが、なんと0-1で負けてしまう。
これでスペインには負けられない状況の中、またしても2-1で勝ってしまい、グループトップでベスト16に進んだのだった。
リーグ戦の対戦相手はクロアチアで日本はこれまで3回戦って1勝1敗1分けではあるが、ここ16年間は戦ったことが無く、前回の大会でクロアチアは決勝進出を果たし2位となっており、予断を許さない相手と言ったところだった。
しかし、日本前半、前田大然のゴールでこの大会初めての1点先取、これはまたほぼ勝ちを確信できた一瞬だった。しかしその後がなかなか点が入らず逆に後半に1点返されてしまい、延長戦。交代選手5人枠の新ルールをフルに使っての攻防であったが結局両チーム点が入らず。PK戦にもつれ込んだ。
PKもメッシ選手、エンバぺ選手のように確実に入れてくる選手がいれば安心して見ていられるが、こればかりはどうしようもない。結局は、4-1で敗退となってしまった。
しかし、この日本選手達の戦いぶりは大いに日本中を沸かせた。
暗いニュースの中での日本の大きな光となった。

個人的にいえば、この年は「シン・メイド・イン・ジャパン」の発刊だった。
その著書名からもそうであったが、この本は大ヒット、大ベストセラーを狙い、日本の製造業の活性化、果ては日本の国際的地位の向上を促そうと密かに期待した本だったが、残念ながらあまり売れず、その壮大な目的は果たせずに終わった。
前回の「立ち上がれ中小零細企業」の時は、本屋さんに行くと結構置いてあったが、今回は地元佐久・小諸地域で、或いは上田を入れても殆ど置いて無く、またネットの方は、毎日200冊、1ヶ月にすると約6,000冊、年間にすると約7万冊の新刊が出るというこの業界に於いて、ベスト100になるのにも大変。それこそ著名作家、有名人が書いた本は売れても、全く無名の私が書いた方はランキングには程遠い。
本屋にもない、ネットでも見えない。
私個人としては出来ることは全てやってPRしたが、その影響は微々たるもの。
考えてみれば、これでは絶対に売れない。
それと、本のページ数が多すぎ、値段も高すぎた。
ただでさえ、活字離れしているこの時代、素人が書いた270ページ税込み1,760円はまず買わないということか?

本の反省はこのくらいにして、今年はマレットゴルフに大分打ち込んだ。
実は、この本にこのマレットゴルフのことも書いたのだが、上下巻になりそうになって削除された項目の一つだ。
これからの老人社会、マレットゴルフは最高のスポーツだ。
1万円超のスチックに1,200円位のプラスチックの球が2つあれば、料金無料のコースへ行けば、お金はかからない。
私は、友人と女房と3人で、毎週土曜日小諸から高速で30分かかる坂城という町の河川敷コースへ通っている。
色んなコースでやってみた結果、この坂城のコース程、広く面白いコースは無かったため、わざわざ高速代を払って毎週通うことになった。
マレットはパターゴルフの拡大版と思えば良い。
1m位のスチックの先の円筒状の先で10センチ大の結構重いプラスチック製のボールをたたいて芝生の上を転がし、直径20㎝位のホールに入れる。
この坂城にはコースが4コースあり、ちゃんとインとアウトがあり、それぞれ9ホーで、36ホール、1コーストータルのパーが36で合計144となり、全くゴルフと同じ。
ゴルフからみれば、かなり優しいのだが、これを極めるとなると結構難しい。
私は1年以上やって現在ほぼパープレイ。良い時はバーディー、イーグルが続き、これは!と思ったら、砲台グリーンで行ったり来たり、又は力んでOBを連発し、大体帳尻が合ってしまう。
平日は、会社へ行く時間を、これまでより30分早くし、近くの公園にあるマレットゴルフ場(今は全く使われていない)へ行き、ひたすら練習。
この練習と会社へ行ってからの掃除で一日8,000歩の歩行ノルマの大半となる。
お解りかと思うが、私にとってこのマレットゴルフは、身体を動かし健康を支える、重要なスポーツなのだ。
・・・ということで、この老人社会、病院へ行く代わりに老人はマレットゴルフをやるべきであるというのが私が本に書きたかったことなのだ。
面白がって球を叩いているうちに足腰が丈夫になり、病気が減り、医療費が減るという本人にも国にとってもとても良い提案だ。

社長交代から2年と7ヶ月、会社の方は、息子の社長も徐々に板につき、私が口出しすることもだんだん少なくなりつつある。
殆どのことは良いが、後は不況時の耐えしのぎ方くらいだが、これは実際に不況になり、何もなくなってみないと言葉では説明できないが、それは自分で苦しんでもらうしか方法が無いだろう。

今年も今日で会社は終わる。
超早く進む時間は、止めようもない。
また来年は更に1年分時間が縮まるだろうが、一日一日、「ああ、今日も未だ生きていたか!」と感謝しながら生きることにしたい。

Continue Reading